親が変な契約をしていないか確認する方法|見守りチェックリスト

家族を守る見守り

この記事の結論:親の契約を確認する一番の近道は、通帳の引き落とし欄と郵便物を月1回一緒に見ることです。新しい契約書や領収書、聞き慣れない会社名がないかをチェックします。おかしいと感じたら本人を責めず、まず消費者ホットライン「188(いやや)」に相談してください。訪問販売や電話勧誘販売ならクーリング・オフが使える場合があるので、慌てて解約せず順番に確認しましょう。

「うちの親は大丈夫」と思っていても、高齢者の消費者トラブルは報告が後を絶ちません。ここだけ押さえておけば大丈夫です。今日からできる確認方法を、チェックリストと早見表の形でまとめました。

まず見るべき3つの場所

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イメージ(AI生成)

特別な調査はいりません。次の3か所を月1回、実家に帰ったときや電話のついでに見るだけで、多くのトラブルは早めに気づけます。

確認場所 見るポイント 気になったら
通帳・キャッシュカード 知らない会社への引き落とし、まとまった出金 金融機関の窓口で相談
郵便物・チラシ 見慣れない契約書・請求書・当選通知 本人に軽く聞いてみる
家の中の物 使っていない浄水器・布団・点検済みシールなど 購入時期と金額を一緒に確認

表にない小さな変化(急に片付けたがる、電話の後にそわそわするなど)も見守りのサインです。意外に思うかもしれませんが、行動の変化のほうが先に出ることも多いのです。

数字で見る「他人事ではない」理由

国民生活センターの発表によると、全国の消費生活相談は2024年度で91.0万件でした。前年度(2023年度)の89.3万件から約2万件増えています。契約当事者の年代では70歳以上が26.2%を占め、2015年度以降で最も高い割合になりました。

項目 2023年度 2024年度
全国の消費生活相談件数 89.3万件 91.0万件
契約当事者が70歳以上の割合 26.2%(2015年度以降で最高)

65歳以上が契約当事者となった相談を販売形態で見ると、2023年度は通信販売が約9.2万件で最も多く、店舗購入が約4.9万件、訪問販売が約3.6万件と続きます。

参考:国民生活センター「全国の消費生活相談の状況(PIO-NETより)」2024年度・2023年度公表資料。数値は公表値をそのまま記載しています

訪問販売は件数こそ3番目ですが、年齢が上がるほど相談が目立つ形態だと指摘されています。玄関先の勧誘に注意しておく意味は、やはりあります。

聞き方は「責めない」が鉄則

契約を見つけても、いきなり「だまされたんじゃないの」と問い詰めるのは逆効果です。プライドを傷つけられたと感じ、次から隠すようになってしまいます。

「最近こういうチラシ増えたね」くらいの軽い切り口から始めると話しやすくなります。言い方だけで、返ってくる答えはずいぶん変わります。

避けたい言い方 言い換え例
だまされたんじゃないの? 最近こういうチラシ増えたね。うちにも来たよ
なんで勝手に契約したの どんな人が来たの?感じよかった?
もう解約するから書類出して 書類、一緒に見てみようか。日付だけ確認したいんだ
そんなの必要ないでしょ 使ってみてどう?合わなかったら相談できるみたいだよ

あわてなくて大丈夫です。事実確認は焦らず時間をかけましょう。

クーリング・オフが使えるか確認する

訪問販売や電話勧誘販売で契約した場合、クーリング・オフ(無条件解約)が使えます。法律で決められた書面(法定書面)を受け取った日を1日目として数え、その日を含めて8日以内が期限です。事業者への損害賠償や違約金の支払いは不要です。

取引の種類によって期間が違うので、まずは「どの取引にあたるか」を確かめてください。

取引の種類 期間(法定書面を受け取った日を含む) よくある場面
訪問販売 8日間 自宅への突然の訪問、無料点検からの契約
電話勧誘販売 8日間 電話で勧められて申し込んだ健康食品など
特定継続的役務提供 8日間 エステ・語学教室など期間の長いサービス
訪問購入(買取) 8日間 自宅に来て貴金属などを買い取るケース
連鎖販売取引 20日間 人を紹介すると報酬が入るという勧誘
通信販売 制度なし ネット通販・カタログ通販(返品は各社の規約次第)

参考:消費者庁「特定商取引法ガイド」、国民生活センター「クーリング・オフ」

通知の出し方も広がりました。2022年6月1日から、書面(はがきなど)だけでなく、電子メールや事業者のウェブフォームといった電磁的記録でもクーリング・オフを通知できます。ただし、送った証拠が残る方法を選ぶのが安心です。はがきなら特定記録郵便や簡易書留、メールなら送信控えを保存しておきましょう。

通知には、契約年月日・契約者名・商品名(サービス名)・契約金額・通知を出した日を書きます。細かい書き方に迷ったら、次に紹介する窓口で教えてもらえます。

8日を過ぎていても諦める必要はありません。事業者が事実と違う説明をしていた場合などは、期間を過ぎてもクーリング・オフができることがあります。自己判断せず、窓口に相談してください。

報告されている手口の傾向を知っておく

国民生活センターによると、高齢者は「お金」「健康」「孤独」の3つの不安を抱えやすいといわれます。悪質な事業者がそこにつけ込む手口が後を絶たないと注意が呼びかけられています。実在の業者名を疑うのではなく、こうした一般的な手口の傾向を知ることが見守りの第一歩です。

「今だけ」「あなただけ特別に」といった急かす言葉には注意が必要です。「無料点検」から契約に持ち込む流れも、報告例に共通するパターンとされています。手口の具体例は点検商法の手口と断り方でも紹介しています。

参考:国民生活センター「見守り情報」

相談する窓口は188の一択でいい

親の契約でおかしいと感じたら、一人で判断せず、まず消費者ホットライン「188(いやや)」に電話してください。お住まいの地域の消費生活センターにつながり、家族からの相談も受け付けています。契約書や領収書が手元にあれば、それを見ながら話すとスムーズです。ここだけ押さえておけば大丈夫です。

電話をかける前に、次の4つをメモしておくと話が早く進みます。

準備するもの 具体的に何を見る
契約書・申込書 契約年月日、会社名、商品名、金額
受け取った日 法定書面が手元に届いた日(クーリング・オフの起算日)
支払い状況 現金・カード・ローンのどれか、いくら払ったか
勧誘の経緯 訪問か電話か、どんな説明を受けたか

今日からできる見守りチェックリスト

頻度 やること
月1回 通帳の引き落とし欄を一緒に見る
月1回 玄関先の郵便物・チラシをさりげなく確認する
電話のたび 「最近勧誘の電話ない?」と軽く聞く習慣をつける
気づいたとき 知らない契約書・領収書を見つけたら日付と金額をメモする
年1回 固定電話の留守番電話設定・迷惑電話対策を見直す
不安なとき おかしいと感じたら188にまず電話する(一人で抱え込まない)

よくある質問

Q. 親に契約の話を聞いても「大丈夫」としか言いません。どうすればいいですか。
A. 本人が心配をかけたくないと隠す場合もあります。責めずに通帳や郵便物を実際に見せてもらうところから始め、それでも不安なら188に相談してください。

Q. クーリング・オフの期間が過ぎていたら諦めるしかありませんか。
A. 過ぎていても解約できる場合があります。事業者の説明に事実と違う点があったときなどは例外規定があるため、自己判断せず消費者ホットライン188へ相談してください。

Q. クーリング・オフはメールで通知してもいいですか。
A. 2022年6月1日から、書面のほか電子メールや事業者のウェブフォームなど電磁的記録でも通知できます。送った証拠が残るよう、送信控えや特定記録郵便の控えを保存しておくと安心です。

Q. 契約した業者を問い詰めてもいいですか。
A. 個人で直接業者と交渉するとトラブルが悪化することがあります。事実関係の確認は188を通じた消費生活センターに任せるのが安全です。

Q. 親が離れて暮らしていて、通帳を見せてもらえません。
A. 無理に見ようとせず、電話で「勧誘の電話は来ていないか」を定期的に聞くだけでも変化に気づけます。地域の民生委員や自治体の見守り事業に相談する方法もあります。

困ったときは一人で判断せず、消費者ホットライン188(いやや)へ。

最終更新日:2026年8月7日