緊急時は自治体の避難情報に従ってください。
8月30日〜9月5日は防災週間、9月1日は防災の日です。「うちは何が起きたら避難すればいいのか」を家族で一度決めておくと、いざというとき迷わずに動けます。この記事では、避難のタイミングの目安と、行くか残るか(垂直避難)の判断基準、持ち物の最小セットを整理します。備蓄品そのものの点検は防災の日に備蓄点検|家族の最低ラインとローリングストックで扱っているので、こちらは「動くタイミング」に絞ります。
警戒レベルは5段階|レベル4までに必ず避難

大雨や洪水、土砂災害のときに市町村や気象庁から出される情報は、5段階の「警戒レベル」で整理されています。ポイントは1つだけ覚えれば大丈夫です。それは「警戒レベル4までに必ず避難」ということです。
| 警戒レベル | 情報 | とるべき行動 |
| 1 | 早期注意情報 | 災害への心構えを高める |
| 2 | 大雨注意報・洪水注意報など | ハザードマップで避難場所・経路を再確認 |
| 3 | 高齢者等避難 | 高齢者・障がいのある方・妊産婦・乳幼児連れは避難。他の人も準備 |
| 4 | 避難指示 | 対象地域の全員が危険な場所から避難 |
| 5 | 緊急安全確保 | すでに災害発生・切迫。直ちに命を守る行動を |
参考:首相官邸「防災気象情報と警戒レベル」
警戒レベル5は必ず発令されるとは限りません。「レベル5が出たら逃げよう」と待ってはいけない、というのがこの制度の一番大事なところです。レベル3で避難に時間のかかる家族が動き、レベル4で全員避難、と決めておけば迷いません。
なお、大雨・河川氾濫・土砂災害・高潮に関する防災気象情報は、2026年5月下旬から新しい体系での運用が始まっています。情報の名称に警戒レベルとの対応が分かりやすく入るようになったのが大きな変更点です。呼びかけの言葉が以前と変わっている場合があるので、実際の避難情報は自治体からの発表や気象庁のサイトで確認してください。
参考:気象庁「新たな防災気象情報について(令和8年~)」
行くか残るか|垂直避難という選択肢
「避難=遠くの避難所へ行くこと」と思いがちですが、それだけではありません。内閣府防災の考え方では、避難行動の原則は指定避難所などへの「立退き避難」です。ただし、洪水や高潮の危険がある場合で、次の条件を満たせば自宅にとどまる「屋内安全確保(垂直避難)」を選ぶこともできます。
条件は、ハザードマップなどで自宅が「倒壊するおそれがない」こと、そして「浸水する深さより高い場所に自宅・部屋がある」ことです。この2つを満たさない場合は、早めに立退き避難を選んでください。自宅のリスクはまずハザードマップの見方|自宅のリスクを10分で確認で調べておくと、当日の判断が速くなります。土砂災害の危険がある区域は、垂直避難ではなく立退き避難が基本です。
参考:内閣府防災「避難情報に関するガイドライン」
家族構成別|避難で優先して考えること
誰と暮らしているかで、避難のタイミングと持ち物は少し変わります。以下は目安です。お住まいの地域の実情に合わせて調整してください。
| 家族構成 | 避難の目安 | 持ち物で足したいもの |
| 高齢の家族と同居・近居 | 警戒レベル3(高齢者等避難)で動き出す | お薬手帳・常備薬・杖や補助具 |
| 乳幼児がいる | 警戒レベル3〜4より前倒し。暗くなる前に移動 | ミルク・オムツ・抱っこひも |
| ペットがいる | 受け入れ可能な避難先を事前確認のうえ前倒し | ケージ・フード・水・ワクチン証明 |
| 単身・共働きで日中不在が多い | 警戒レベル4を待たず、通勤・外出先からの安否連絡手段を先に決める | モバイルバッテリー・保険証コピー |
体が不自由な方や妊産婦、乳幼児連れの家族がいる場合は、暗くなってからの移動は危険が増します。周りより早めに動く、を基本にしてください。
持ち出し品は「最小セット」でいい
非常持ち出し品をフルセットで詰め込むと重くて動きが遅くなります。避難所まで自分の足で運べる量が前提です。フルセットの中身は防災リュックの中身|家族4人の最低限セットにまとめてあるので、ここでは「これだけは玄関に置いておく」最小セットだけ挙げます。
スマートフォン・モバイルバッテリー・充電ケーブル/常備薬・お薬手帳・眼鏡/現金(小銭を含む)・保険証や身分証のコピー/飲料水・すぐ食べられる食品(1〜2食分)/懐中電灯・軍手
これに家族構成別の追加品を足すイメージです。荷造りに時間をかけすぎないよう、玄関やすぐ持ち出せる場所にまとめておくのがコツです。
集合場所と連絡手段を先に決めておく
家族が別々の場所にいるときに災害が起きることは珍しくありません。自宅以外の避難先を複数(近くの指定避難場所・少し離れた親戚宅など)決めておき、はぐれたときにどこへ集まるか、誰が誰に連絡するかを話し合っておきましょう。安否確認の具体的な手段は災害時の安否確認どうする?家族で決めておく3つのルールで詳しく書いています。実際の危険度はキキクルの見方|紫が出たら避難の合図も合わせて確認すると判断しやすくなります。
よくある質問
Q. 警戒レベル5が出るまで待ってはだめですか?
A. だめです。警戒レベル5「緊急安全確保」は必ず発令されるとは限らず、すでに危険な状況で出される情報です。警戒レベル4までに避難を終えるのが原則です。
Q. 垂直避難と立退き避難、どちらを選べばいいですか?
A. ハザードマップで自宅の浸水想定と建物の強度を確認し、「浸水深より高い場所にいる」「倒壊のおそれがない」の両方を満たす場合のみ屋内にとどまる選択ができます。どちらか判断がつかない、あるいは土砂災害の危険がある場所では、早めに立退き避難を選んでください。
Q. 避難のルールは1回決めたら見直さなくていいですか?
A. 家族構成や住まいが変わったとき、また防災週間のような節目に年1回は見直すと安心です。


