緊急時は自治体の避難情報に従ってください。
台風の停電への備えは、やる順番で結果が変わります。風が強くなってからでは、屋外の作業はもうできません。前日までに済ませたい10項目を、屋外→屋内→情報の順で見ていきます。あわてなくて大丈夫です。
台風の停電対策を「前日まで」に終える理由

気象庁は、平均風速が15m/s以上(区分では「強い風」)になると風に向かって歩けなくなり、転倒する人も出てくると説明しています。高所での作業も、きわめて危険になります。つまり、屋外の片付けや補強は「風が強くなる前」が唯一のタイミングです。
停電そのものも、屋外から始まります。トタンや看板、アンテナなどが強風で飛ばされ、電柱や電線に当たって電力設備が壊れることがある、と関西電力送配電は注意を呼びかけています。飛ばされる物を減らすことは、そのまま停電を減らす行動でもあります。
ここだけ押さえておけば大丈夫です。外の作業は前日の明るいうち。夜と当日は、屋内と情報の準備に充てる。
参考:気象庁「風の強さと吹き方」/関西電力送配電「災害への備え(台風・水害編)」
台風の停電に備えるやること10(順番つき)
| 順 | やること | タイミング | ねらい |
| 1 | 側溝・排水口・雨どいの落ち葉を取り除く | 前日の午前 | 水はけを保つ |
| 2 | 植木鉢・物干し竿・ごみ箱を屋内へ | 前日の午前 | 飛来物を減らす |
| 3 | アンテナ・板塀・庭木をロープや支柱で固定 | 前日の午前 | 電線への接触を防ぐ |
| 4 | 窓と雨戸に鍵をかけ、必要なら補強する | 前日の午後 | 破損を防ぐ |
| 5 | カーテンやブラインドを下ろす | 前日の夜 | ガラス破片の飛散を抑える |
| 6 | 懐中電灯・乾電池式ラジオ・予備電池を1か所に集める | 前日の夜 | 暗い中で探さない |
| 7 | スマホとモバイルバッテリーを満充電にする | 前日の夜 | 連絡手段を確保 |
| 8 | 飲料水を確保し、浴槽に水を張る | 前日の夜 | 断水に備える |
| 9 | 非常食と、乳児・高齢者・持病用の物を確認 | 前日の夜 | 特別な食事や常備薬の不足を防ぐ |
| 10 | 停電情報の確認先・避難経路・171を家族で共有 | 前日の夜 | 停電後に迷わない |
屋根に上っての点検・補強は、風が出てからは絶対に行わないでください。また、垂れ下がった電線や、電線に接触した物には近づかず、触れないこと。電気設備の工事は有資格者による作業が必要です。
参考:気象庁「風の強さと吹き方」/関西電力送配電「災害への備え(台風・水害編)」/首相官邸「災害が起きる前にできること」
停電と断水にそなえる水の量:家族4人で計算してみる
首相官邸は、飲料水を3日分(1人1日3リットルが目安)、非常食も3日分と示しています。大規模災害の発生時には「1週間分」の備蓄が望ましいとされています。
前提を、家族4人・1人1日3リットル・3日分と置いて計算します。3L × 4人 × 3日 = 36リットル。2Lのペットボトルなら18本、6本入りの箱で3箱です。1週間分なら 3L × 4人 × 7日 = 84リットル(2Lで42本)。かなりの量です。ふだん飲む水を少し多めに買い、使った分だけ補充していく方法なら無理がありません。
トイレを流す生活用水は、この36リットルとは別に必要です。浴槽に水を張っておくのは、そのためのいちばん手軽な方法です。
参考:首相官邸「災害が起きる前にできること」
停電したときの情報源は、住んでいるエリアで違います
停電の発生状況や復旧見込み、電線の異常の連絡先は、お住まいのエリアの送配電会社が窓口です。東京電力パワーグリッド、関西電力送配電というように会社が分かれていて、停電情報アプリや電話番号もエリアごとに異なります。ここ、迷いやすいところです。台風が来る前に、ご自身のエリアの送配電会社のサイトを一度開いて、停電情報のページをブックマークしておいてください。
家族の安否確認は、災害用伝言ダイヤル「171」と、携帯電話会社の災害用伝言板が使えます。毎月1日と15日などに体験利用ができるので、一度試しておくと本番で迷いません。
避難の呼びかけは、警戒レベル3「高齢者等避難」、レベル4「避難指示」、レベル5「緊急安全確保」の3つです。レベル5を待たずに、レベル4までに危険な場所から離れます。
参考:首相官邸「災害が起きる前にできること」/関西電力送配電「災害への備え(台風・水害編)」
停電が長引きそうなときの電源の備え
停電は数時間で復旧することもあれば、数日に及ぶこともあります。まず要るのは、明かり(懐中電灯)と情報(乾電池式ラジオ)と連絡手段(スマホの電池)です。この3つが確保できていれば、最初の一晩は越えられます。
そのうえで、スマホの充電を何度も繰り返したい、扇風機やパソコンも動かしたい、という場合にポータブル電源が候補になります。必要な容量は家族の人数と、何を動かしたいかで変わります。
あわせて読みたい:ポータブル電源の容量の選び方|家族人数別の目安早見表/電気代が高い家の共通点3つと今日からの対策
まとめ:前日の午前に外、夜に中
台風の停電への備えは、特別な道具より順番です。前日の明るいうちに外を片付け、夜のうちに水・明かり・充電・連絡先をそろえる。この2段構えができていれば、停電しても落ち着いて過ごせます。台風情報と自治体の避難情報は、こまめに確認してください。


