浸水後の消毒は洗浄→乾燥のあと|片付けの順番と希釈表

災害が起きてしまったら

緊急時は自治体の避難情報に従ってください。

浸水した家は、汚れを落として乾かし、それから消毒する。これが基本の順番です。先に消毒しても、泥や汚れが残っていると効果はほとんど出ません。

この記事では、片付けの順番、消毒薬の希釈のやり方、感電を防ぐための注意点を、自治体の一次情報をもとに時系列でまとめます。ここだけ押さえておけば大丈夫です。

浸水した家の消毒は「仕上げ」|汚れを落とすほうが先

浸水後の消毒は洗浄→乾燥のあと|片付けの順番と希釈表のイメージイラスト
イメージ(AI生成)

葛飾区は、浸水した家屋について「基本的には、水道水で汚れを洗い流し、よく乾燥させる対応で十分」としたうえで、泥が堆積しているときや下水道からの汚水が混入したおそれがあるときに消毒を行うよう案内しています。

消毒は、清掃が不十分だと効果を発揮できません。汚れを落とさずに消毒液をかけても、あまり意味がなくなってしまいます。順番を間違えないことが一番のポイントです。

参考:葛飾区「床上浸水した時の衛生対策と消毒方法」

浸水後の片付けの順番|乾かしてから消毒

片付ける前の写真は、罹災証明書のもらい方でも触れたとおり、あとから撮り直せません。全体の流れは被災後にやることの順番とあわせて確認しておくと、迷わず動けます。

順番 やること ポイント
1 濡れた家具を移動し、不要なものは処分する ゴム手袋・長靴・マスクを着けて作業します。
2 家具・床・壁を水道水で洗い流す デッキブラシなどでこすり洗いをして、泥や汚れをしっかりふき取ります。
3 窓を開けて換気し、よく乾燥させる 屋内にカビが発生していることがあるため、しっかり換気してから作業します。
4 泥や汚水混入のおそれがあれば消毒する 汚れを落として乾かしたあとに行います。次の章の希釈表を使います。

参考:葛飾区「床上浸水した時の衛生対策と消毒方法」

感電に注意|家電・分電盤は自分で通電しない

水に浸かった家電や分電盤に、その場の判断で通電するのは危険です。ブレーカーを操作するときも、乾いた木の棒を使うなど直接手で触れない工夫が呼びかけられています。

通電する前に、有資格者や電気の保安機関に見てもらいましょう。自己判断でのDIY通電は避けてください。停電からの復旧時に気をつけたいことは、停電が復旧したら通電火災に注意でも詳しく整理しています。

消毒薬の希釈のやり方|場所ごとに濃度が違う

次亜塩素酸ナトリウムは、消毒する場所によって薄める濃度が変わります。濃ければよいわけではなく、金属を傷めたり色あせさせたりすることもあるため、指定の濃度を守りましょう。

場所 使う消毒薬 希釈の目安(5〜6%原液の場合)
家具・床 0.1%に希釈した次亜塩素酸ナトリウム、消毒用アルコール、または0.1%の逆性石けん 原液20mLを水で1Lにする
食器類・流し台・浴槽 0.02%に希釈した次亜塩素酸ナトリウム、消毒用アルコール、または0.1%の逆性石けん 原液10mLを水で2Lにする
手指 0.1%に希釈した逆性石けん、または速乾性手指消毒薬 逆性石けん原液(10%)10mLを水で1Lにする

参考:葛飾区「床上浸水した時の衛生対策と消毒方法」

なお、示される濃度は自治体によって少し違うことがあります。配布物や公式サイトの案内が出ていれば、お住まいの自治体のものを優先してください。

希釈した消毒液は時間がたつと効果が落ちるため、使う直前に作り、その日のうちに使い切りましょう。次亜塩素酸ナトリウムは金属を腐食させたり色あせさせたりするので、金属面や木面は水で2度拭きすると安心です。

消毒するときはゴム手袋・マスク・保護メガネを着け、食品を扱う場所や子どもが触れる場所は念入りに行いましょう。次亜塩素酸ナトリウムと酸性の洗剤を混ぜると有毒ガスが出るため、他の洗剤とは絶対に混ぜないでください。

浸水したマンション・アパート|貯水槽の確認も

マンションなどで貯水槽を使って水道水を供給している場合、浸水で汚水が混入していないか確認が必要です。地下や地上に貯水槽がある建物は、特に注意しましょう。

汚水が混入したおそれがあるときは、貯水槽の清掃などを行い、安全が確認されてから使いましょう。意外に見落としがちなポイントです。

参考:葛飾区「床上浸水した時の衛生対策と消毒方法」

日ごろから備えておきたいもの

浸水後の片付け・消毒に備えて、次のものをそろえておくと安心です。ゴム手袋、マスク、保護メガネ、長靴、雑巾、デッキブラシ、散水用ホース、バケツ、次亜塩素酸ナトリウム、逆性石けん、消毒用アルコール、速乾性手指消毒薬です。

参考:葛飾区「床上浸水した時の衛生対策と消毒方法」

浸水後の保険と片付けの見通し

片付けの費用や修理は、火災保険の水災補償が使える場合があります。台風・大雨の被害でどこまで補償されるかは、火災保険は台風被害でどこまで補償される?で確認できます。

保険金や罹災証明の審査には時間がかかることもあります。あわてず、まずは片付けと消毒を安全に進めることを優先しましょう。

浸水後の体調管理|食中毒・感染症に注意

水に浸かった食品や、温度管理ができていなかった食品は処分しましょう。清掃のあと、食事の前、排せつのあとは、しっかり手洗いとアルコール消毒をしてください。

体調に異変を感じたら、無理をせず早めに受診しましょう。

参考:葛飾区「床上浸水した時の衛生対策と消毒方法」

よくある質問

Q1. 泥が付いていなければ、消毒はしなくていいですか?

葛飾区の案内では、泥の堆積や汚水混入のおそれがなければ、水道水での洗浄と十分な乾燥で対応できるとされています。判断に迷うときは、念のため消毒しておくと安心です。

Q2. 次亜塩素酸ナトリウムが家になければ、どうすればいいですか?

消毒用アルコールや逆性石けんでも代用できます。場所ごとの濃度は上の表を参考にしてください。

まとめ

浸水した家の片付けは、写真を撮る、片付ける、乾かす、必要なら消毒する、の順番が基本です。消毒を焦らず、まず汚れを落として乾かすことを優先しましょう。

感電の危険がある家電・分電盤は、有資格者に確認してから通電してください。無理せず、少しずつ進めれば大丈夫です。

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