検針票の見方|電気代で下げられる部分と下げられない部分

電気代の節約

毎月届く検針票、合計金額だけ見て引き出しにしまっていませんか。見方がわかると、電気代のどこが自分で下げられて、どこがそうでないかが見えてきます。ここでは東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bを例に、検針票(ご使用量のお知らせ)の項目を1つずつ確認していきます。契約している電力会社や地域によって名称・単価は異なるので、お手元の検針票と見比べながら読んでみてください。

検針票の見方|まず4つの項目を確認する

検針票の見方|電気代で下げられる部分と下げられない部分のイメージイラスト
イメージ(AI生成)

検針票に書かれた電気代は、大きく分けると4つの項目の合計です。このうち自分で動かせるものと、動かせないものが混ざっています。

項目 何で決まるか 家庭で下げられる?
基本料金 契約アンペア(契約容量)とプラン 下げられる(契約アンペアを見直す)
電力量料金 使った電気の量(kWh)。使うほど単価が上がる段階制 使う量を減らせば下がる
燃料費調整額 燃料(LNG・石炭・原油など)の価格変動に応じて毎月自動で調整 家庭では動かせない
再エネ発電促進賦課金 全国一律の単価(2026年度は4.18円/kWh) 家庭では動かせない

ここだけ押さえておけば大丈夫です。4つのうち自分で動かせるのは「基本料金」と「電力量料金」の2つだけ、ということをまず覚えておいてください。

基本料金|契約アンペアで決まり自分で下げられる部分

基本料金は、契約しているアンペア(契約容量)によって決まります。使用量に関係なく毎月固定でかかる部分で、契約アンペアを下げれば基本料金そのものが下がります。東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bの基本料金・電力量料金は次のとおりです。2026年11月1日に単価が変わる点にもあわせて注目してください。

区分 2026年10月31日まで 2026年11月1日以降
基本料金 10A 311円75銭 392円06銭
基本料金 15A 467円63銭 588円10銭
基本料金 20A 623円50銭 784円12銭
基本料金 30A 935円25銭 1,176円18銭
基本料金 40A 1,247円00銭 1,568円24銭
基本料金 50A 1,558円75銭 1,960円30銭
基本料金 60A 1,870円50銭 2,352円36銭
電力量料金 第1段階(最初の120kWhまで・1kWhあたり) 29円80銭 29円85銭
電力量料金 第2段階(120kWh超〜300kWhまで・1kWhあたり) 36円40銭 36円45銭
電力量料金 第3段階(300kWh超・1kWhあたり) 40円49銭 40円54銭

参考:東京電力エナジーパートナー公式「従量電灯B」料金表

契約アンペアをどれだけ下げられるか、下げた場合にいくら変わるかの具体的な手順は、こちらで詳しく試算しています。

契約アンペアを下げると電気代はいくら安くなる?10Aで約312円

電力量料金|使うほど単価が上がる三段階のしくみ

電力量料金は、使った電気の量(kWh)に応じてかかる部分です。上の表のとおり、電力量料金は3段階に分かれています。段階は、最初の120kWhまで・120kWhを超えて300kWhまで・300kWh超の3つです。使うほど1kWhあたりの単価が上がっていきます。

ここは使い方を変えれば下がる部分です。暖房・冷房の使い方や、家電ごとの消費電力を見直すだけで、この段階が1つ下がることもあります。具体的な比較は次の記事を参考にしてください。

暖房の電気代を比較|電気毛布は1時間2円以下で最安

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燃料費調整額|検針票で毎月変わる動かせない部分

燃料費調整額は、発電に使う燃料の価格変動を電気料金に反映させる仕組みです。東京電力エナジーパートナーは、この項目について「燃料価格の変動に応じて自動的に電気料金を調整する」としています。燃料価格が上がった月は料金に加算され、下がった月は差し引かれます。

参考:東京電力エナジーパートナー公式「燃料費調整額」のご説明

先月より増えていても、使い方が変わったとは限りません。ここは世界的な燃料価格の動きによるもので、家庭の工夫では動かせない部分です。見て確認するだけで大丈夫です。

再エネ発電促進賦課金|全国一律で2026年度は4.18円/kWh

再エネ発電促進賦課金(再エネ賦課金)は、再生可能エネルギーで発電された電気の買い取りに使われる費用です。東京電力パワーグリッドはこれを「全国一律の単価により、電気のご使用量に応じた賦課金」と説明しています。単価は契約先の電力会社や地域を選んでも変わりません。2026年度(2026年5月検針分から2027年4月検針分まで)は、1kWhあたり4.18円です。

経済産業省は、1か月の使用量が400kWhの需要家モデルについて試算を示しています。負担額は「月額1,672円、年額20,064円となります」というものです。この400kWhは「総務省家計調査に基づく一般的な世帯の1ヶ月の電力使用量」とされています。使用量が300kWhの家庭であれば、4.18円×300kWh=1,254円がおおよその目安になります。この300kWhの試算は経済産業省の発表ではなく、単価をもとにした当サイトの計算です。

参考:経済産業省「2026年度の再生可能エネルギー発電促進賦課金単価」/東京電力パワーグリッド公式「再エネ発電促進賦課金」

電力量料金と同じように使った分だけかかりますが、1kWhあたりの単価そのものは電力会社を選んでも変わりません。ここも家庭の使い方では調整できない部分です。

2026年11月1日から基本料金・電力量料金が上がる|託送料金の見直しが理由

東京電力エナジーパートナーは、2026年11月1日から従量電灯などの基本料金・電力量料金の単価を引き上げます。理由は電気そのものの値上げではありません。送配電網を使うために一般送配電事業者等へ支払う「託送料金」の見直しが理由です。公式の届出には「一般送配電事業者等に支払うべき料金の額の増加に対応すべく新たな料金率を設定することといたしました」とあります。

上がるのは基本料金と電力量料金の単価で、使い方そのものは今まで通りで大丈夫です。燃料費調整額や再エネ賦課金はこの見直しの対象ではなく、別の理由で変動します。

たとえば契約30A・1か月の使用量300kWhという前提(燃料費調整額・消費税の変動は含みません。基本料金・電力量料金はいずれも税込の単価です)で計算すると、次のようになります。

区分 10月31日までの単価で計算 11月1日以降の単価で計算
基本料金(30A) 935円25銭 1,176円18銭
電力量料金(最初の120kWh:29円80銭/29円85銭、残り180kWh:36円40銭/36円45銭) 10,128円00銭 10,143円00銭
小計(基本料金+電力量料金) 11,063円25銭 11,319円18銭

この前提では、小計で月255円93銭の増加です。実際の金額は使用量や契約アンペア、燃料費調整額によって変わるので、あくまで目安として見てください。この料金改定の背景は、こちらでも取り上げています。

電気代、10月の支援は未定|11月は託送料金改定へ

参考:東京電力エナジーパートナー公式「特定小売供給約款の変更届出」

検針票に書かれた番号を電話で聞かれたら

検針票には、契約を管理するための番号が印刷されています。国民生活センターと経済産業省の電力・ガス取引監視等委員会は2018年12月20日、連名で注意を呼びかけました。電話勧誘をきっかけに、契約した覚えのない電力会社へ切り替えられてしまう相談が急増したためです。連名の資料では、電話で聞き出される情報として「契約名義」「住所」「顧客番号」「供給地点特定番号」が挙げられています。アドバイスの1つは「切り替える意思が無ければ、検針票に記載された情報は伝えないようにしましょう」です。

参考:国民生活センター「電力の契約切り替えに関するトラブルにご注意」/国民生活センター・経済産業省電力・ガス取引監視等委員会 連名発表資料(2018年12月20日・PDF)

電力会社を自分から切り替えたいと思っていないのに番号を聞かれたときは、教えずに一度電話を切って大丈夫です。身に覚えのない切り替えに気づいたときは、消費者ホットライン188(いやや!)に相談できます。不安な勧誘を受けたときも同じです。

紙の検針票が来ない家はどこを見る?

紙の検針票が手元にない契約でも、同じ内容はWebで確認できます。東京電力エナジーパートナーは「Web検針票」というサービスを用意しています。公式ページには「電気料金・ご使用量を検針票(PDF)の形式でダウンロードできるようになりました」とあります。

参考:東京電力エナジーパートナー公式「Web検針票」(検針票のダウンロード)

契約している電力会社によってサービス名や確認方法は異なります。紙の検針票が見当たらないときは、契約先の公式サイトやアプリで同じ4項目を確認してみてください。

まとめ

検針票の電気代は、基本料金・電力量料金・燃料費調整額・再エネ発電促進賦課金の4つでできています。自分で動かせるのは契約アンペアで決まる基本料金と、使う量で決まる電力量料金の2つだけです。燃料費調整額や賦課金は増えたり減ったりしますが、それは燃料の価格や国の制度によるもので、家庭の工夫の問題ではありません。2026年11月1日からは基本料金・電力量料金の単価も変わるので、次に届く検針票は見比べてみる価値があります。

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よくある質問

Q. 検針票の基本料金・電力量料金は自分で下げられますか?

A. 基本料金は契約アンペアを下げることで、電力量料金は使用量を減らすことで、どちらも自分で下げられます。燃料費調整額と再エネ発電促進賦課金は、家庭の使い方では変えられません。

Q. 検針票に書かれた番号を電話で聞かれたら教えていいですか?

A. 切り替えを自分から希望していないのに検針票の番号を聞かれても、教えないようにしましょう。国民生活センターと経済産業省の電力・ガス取引監視等委員会が2018年12月20日に連名で呼びかけています。身に覚えのない契約の切り替えに気づいたときは、消費者ホットライン188に相談できます。

Q. 電気代の値引き(支援)は11月以降も続きますか?

A. 2026年7月〜9月使用分には値引きがありました。10月以降の継続について、本記事の執筆時点(2026年10月30日)で経済産業省から新たな発表は確認できていません。確定した場合はこの記事を更新します。